2026.03.30 コラム

工場勤務はすぐ辞める?製造業の離職率と長く続く人の特徴を解説

未経験でも始めやすい、安定性がある、接客対応がない――
そんな工場勤務に魅力を感じつつも、「すぐ辞める」「きつい」などの噂が気になって、
転職に踏み出せずにいる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、製造業の離職率をデータで確認しながら、
工場勤務を辞める人の理由や長く続けている人の特徴を整理していきます。

工場勤務スタッフの採用に多く関わってきた現役採用担当のインタビューも掲載していますので、
ぜひ、「自分に続けられる仕事なのか」を判断するための参考にしてみてください。

 

意外?製造業の離職率は高くない

出典:厚生労働省「令和6年雇用動向調査」

「工場はすぐ辞める仕事」というイメージを持つ方は少なくありません。
ですが厚生労働省の調査によると、製造業の離職率は8.8%
これは、全産業の平均離職率11.5%を下回る数字です。

ちなみに、製造業と同じく「すぐ辞める仕事」として挙げられやすい飲食・宿泊業は18.1%、
サービス業は19.0%の離職率となっています。
「工場勤務って、意外と離職率が低いんだ」と驚かれた方も多いのではないでしょうか?

「工場勤務はすぐ辞める」と思われがちな2つの理由

ではなぜ、「工場勤務はすぐ辞める」というイメージが根付いてしまっているのでしょうか。
その理由は大きく分けて2つあります。

理由1:いつも人手不足という印象

製造業は長年にわたり、人材不足が課題となっています。
ニュースなどメディアでも「製造業は人手が足りない」という話題が取り上げられることが多いため、
そこから「人手不足=離職率が高い」というイメージがつきやすくなっているのです。

ですが、製造業の人手不足は、少子高齢化などにより「新たに入ってくる人が少ない」ということが大きく、
先程のデータからもわかるとおり、製造業の離職率は特別高いものではありません。

理由2:有期雇用の求人が目立つ

製造業は繁忙期にあわせて、契約社員や期間工など有期雇用スタッフをまとめて採用することがあります。
とくに自動車メーカーなどの大手企業では、数百~数千人規模の期間工募集を行うケースもあります。
大々的に募集されるので、求人サイトはもちろん、折り込みチラシで目にしたことがある方も多いと思います。

こうした大量採用は期間限定での雇用を前提に行っています。
退職自体は発生していますが、事前に決められていたものであり、
「嫌だから辞める」「きついから続けられない」のような通常の退職理由とは性質が異なります。

ですが、そうした製造業の事情や背景まで知る機会はなかなかないものです。
結果として、「製造業は大量に人を募集している」という点だけが目立つ形となり、
「きついからたくさん辞めているんだろう」というイメージに繋がりやすくなっています。

※出典:経済産業省「2024年版ものづくり白書」

「製造業=有期雇用が多い」というイメージを持っている方もおられるかもしれませんが、
上記の表からもわかるように、製造業はむしろ正規雇用の割合が高い業界です。
有期雇用が多いイメージは、大量募集の印象によってついたものと考えられます。

 

工場勤務を辞める人の主な理由3つ

離職率が高くないとはいえ、工場勤務をすぐ辞めてしまう人がいるのも事実です。
どういった理由で辞めることが多いのか、代表的なものを見ていきましょう。

理由1:仕事内容が合わない

同じ部品の同じ箇所にネジをつけ続けるライン作業、決められた手順で商品を箱に入れ続ける梱包作業など、
工場勤務では、「同じ作業を繰り返す」仕事が多いです。
意外に思われるかもしれませんが、これは向き・不向きがはっきりと分かれる仕事です。
作業自体は問題なく出来ても、「単調すぎて耐えられない」「集中力が続かない」など、
気持ちの面で合わない方は少なくありません。
「単純作業=ラクそう」というイメージから向き・不向きを深く考えずに入社した場合、
「思っていたのと違った」というギャップが生まれやすく、早期離職に繋がってしまうことがあります。

理由2:働き方が合わない

製造業では効率よく生産を行うため、24時間稼働している工場もあり、
夜間に働く「夜勤」や「交代制」勤務のスタッフも多く募集されています。
こうした働き方は夜勤手当などのメリットがある一方、「身体が慣れない」という体調面
「家族とすれ違いになった」など生活面の問題が起きるケースも見られます。
「手当が多くて稼げる」というメリットに惹かれて入社したが、
実際に働いてみると身体や生活への影響が想像以上だった……と早期に辞めてしまう人もいます。

理由3:人間関係が合わない

工場では、同じメンバーと毎日顔を合わせながら、チームで協力して作業を進めることが多いです。
このことが、「もっと職場の人と仲良くしたいのに、無口な人ばかり」
「職場では静かに過ごしたいのに、みんな雑談で盛り上がっていて居心地が悪い」など、
自分にとって合わない環境なのに距離を取りづらい、というデメリットに繋がることもあります。
そうした「人間関係の合わなさ」が原因で辞めてしまった、という方も一定数見られます。

 

工場勤務が長く続く人の特徴って?

次に、工場勤務を長く続けられている人の特徴も見ていきましょう。

特徴1:コツコツ作業が苦にならない

辞める理由でもお伝えした通り、工場勤務は繰り返しの作業が多いため、
コツコツ作業や集中して作業をこなすことが得意な方にとっては続けやすい環境といえます。
また、作業の手順やルールを明記したマニュアルが完備されている工場が多く、
「仕事のやり方に悩む」ということも少ない点も、そうした方々が続けやすいポイントといえるでしょう。
営業や接客業のように「正解のない仕事」を負担に感じた方の転職先に選ばれることもあります。

特徴2:自分に合った働き方を理解している

工場勤務は職場によって、勤務時間や休日など「働き方」が大きく異なります。
「生活リズムを安定させたいから日勤」「効率よく稼ぎたいから夜勤」
「家族との時間を優先したいから土日休み」など、自分の生活スタイルや優先順位を把握し、
それに合った働き方ができる職場を選んでいる方は、長く続けやすい傾向にあります。

特徴3:周囲と協力して働ける

工場の製造ラインは、複数の工程がつながって成り立っています。
たとえば、部品を加工する人、組み立てる人、検品する人、梱包する人——
それぞれが担当の工程をこなすことで、一つの製品が完成するのです。
そのため、一人でもくもくと作業する場面が多い一方で、
前工程の人が遅れていたらサポートに入るなど「協力」が大切になる場面も少なくありません。
「普段は一人作業でも、必要なときはきちんと周囲と協力できる」というバランス感覚がある方は、
現場になじみやすく、長く続けていきやすいです。
飲食スタッフや販売スタッフなどチームワークが必要な職場で働いていた方は
「意外と経験を活かせる」と驚く方もいます。

 

CPRの現役採用担当に聞いた「長く続く人」と「辞める人」の違い

製造・物流の現場スタッフ300人以上の採用に関わってきたCPRの奥田さんに、
「長く続く人と早く辞める人の違い」について聞いてみました。

Q.ズバリ、長く続く人と辞める人の違いはなんですか?

「働く目的」があるかないか、というところだと思います。
こんなことを言うと「立派な目標を立てなきゃ駄目なの?」と思われるかもしれませんが、
「推し活をもっと楽しみたい」「毎週必ず釣りに行きたい」「家族に毎年旅行をさせてあげたい」など、
ごくプライベートな理由でまったくかまいません。

製造業の仕事は基本、同じ作業の繰り返しです。
品質を保つために必要なことなのですが、
そうした仕事内容にモチベーションを保ちつづけられない方がいるのも事実です。
ですが「今の生活を維持するために、この仕事を頑張る」という意識がある方は、
たとえ仕事へのモチベーションが下がってしまう時期でも自分や家族のために頑張れる。
そこが大きな違いだと、僕は感じています。

Q.未経験でも続けられる人の特徴ってある?

日々の中に、やりがいを見つけるのが上手な方ですね。
さきほども少し触れましたが、製造業は繰り返し作業が多い仕事です。
そのため、「今日もミスなくやりきれた」と達成感を見つけたり、
「こうしたらもっとスピードを上げられるかも」と試行錯誤したり……
そういう、「繰り返しの日々を楽しめるかどうか」が長く続けていくうえで大きなポイントになると思います。
そこが上手くできる方は、入社時の経験や年齢関係なく長く続けてくれていますし、
周囲からも一目置かれる存在になっていますよ。

 

まとめ|工場勤務が自分に合う仕事か考えてみよう

「工場勤務はすぐ辞める」というイメージが広く持たれていることは事実ですが、
実際の離職率データを見ると全産業平均を下回っています。

そのため、工場勤務が特別「すぐ辞める人が多い仕事」とはいえません。
ですが、向き・不向きが大きく分かれる仕事であるため、
仕事内容や働き方が自分に合わない場合は早期離職に繋がってしまう――というのが事実です。

製造業へ転職する際は、働くうえで自分がストレスを感じるのはどんなところなのか、
自分が無理なく続けられる働き方はどういったものか。
まず「自分」について把握することが、長く続けられるかに関わってくるといえるでしょう。

話題のMBTIをもとに自分の適職について考えていく記事もあるので、
気になる方はぜひ参考にしてみてくださいね。

▼詳しくはこちら
物流・製造の仕事に向いてる人とは?MBTI性格診断で適職診断

CPRでは「工場勤務について、もう少し具体的に知りたい」という方のために、
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リアルな情報をお伝えしますので、気になることがあれば気軽にご相談ください。

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